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コラム

2023.02.24

フライヤーの選び方 – 作り方、豆知識や歴史について

お祭りやイベントなどで販売されている揚げ物は、人気商品の一つです。
フライヤーが必要なので模擬店で用意をするのは難しそうに思えますが、短期間のレンタルを利用すればそれほど負担はかかりません。

こちらでは、フライヤーの歴史や種類ごとの特徴、模擬店を出す時のフライヤーの選び方などについてご紹介していきます。フライヤー選びの参考にしてください。

フライヤーとは? – フライヤーの歴史

フライヤーは、揚げ油の温度設定を自動的に管理してくれる、大量調理に対応した揚げ物専用の調理機器です。
家庭用の卓上タイプもありますが、業務用では一度に大量の揚げ物を美味しく仕上げることができます。

熱源はガスや電気があり、お祭りやイベントで使われるものはプロパンガスや電気を使うものがほとんどです。
日本は揚げ物調理の歴史が古くからあり、奈良時代には揚げ菓子が存在していましたし、室町時代には天ぷらの原型があったともいわれています。

古くは土鍋や鉄、銅の鍋で調理を行っていましたが、1900年代に入ると高度経済成長により、家庭だけでなく店舗でも揚げ物の需要が高まり、これまで以上に効率的に大量の揚げ物を調理しなければならなくなりました。

その結果、業務用のフライヤーが注目されるようになり、さらに用途や目的によってどんどん性能が充実していきました。

例えば、大量の揚げ物を高温で一気に行いたいときには火力が強いガスのフライヤーが適していますし、安全性や油の酸化を抑えたい場合には電気フライヤーが選ばれています。
また、食材によって温度を細かく調整できるもの、自動的に油を綺麗にするものなども開発されています。
現在では、家庭でも手軽に揚げ物ができるように、家電でもフライヤーの取り扱いがあります。

一方、業務用も安全性や熱効率などを追求しており、経験がほとんどない店員でも簡単に揚げ物ができるようになっているフライヤーが一般的です。

さらに、店舗で提供する揚げ物に合わせたオリジナルのフライヤーも少なくありません。
多機能なフライヤーやオリジナルの機能を組み込んだフライヤーは高額なので模擬店などで用意することは困難ですが、イベント向けの移動や使い方が簡単なタイプであれば、手ごろな価格でレンタルすることが可能です。

お祭りの屋台などで使われているタイプは個人でレンタルすることもできますので、突発的なイベントで必要になっても心配いりません。

種類ごとのフライヤーの違い

業務用のフライヤーは、据え置き型と卓上型があります。
また、熱源はガスか電気がほとんどです。以下に、それぞれの特徴の違いについて見ていきましょう。

据え置き型、卓上型

据え置き型は、上部にフライヤー、下部に廃油を入れる油缶が置いてあります。
容量が大きく、大量の揚げ物を常時行う店舗に向いていますが、簡単に動かすことができない上、場所を取るので厨房に広いスペースが必要です。
劣化した油はコックをひねると油缶に排出できるため、交換が簡単に行えます。

一方、卓上型は廃油を入れる油缶がない、コンパクトなフライヤーです。場所を取らず、持ち運びも簡単なので作業台の上などに後から設置することができ、必要が生じたときに追加しやすい点が大きなメリットと言えるでしょう。
据え置き型と比べると一度に揚げられる量は少ないですが、その分使用する食用油も据え置き型ほど多くはありません。
揚げ物以外のメニューも充実している店舗や一時的に営業するイベント、模擬店などで使いやすいフライヤーです。

ただし、油を処分するときはフライヤー本体を傾けて、別途用意した缶などに捨てなければなりませんので、据え置き型よりも重労働になります。

ガスフライヤーと電気フライヤーの違い

熱源がガスのフライヤーは、火力が強く大容量なのが大きな特徴です。
油の量が多くても、短時間で適温まで加熱することができますし、熱効率も良いので揚がるまでの時間を短縮できます。
揚げ物メインの店舗などで、食事の時間帯でもオーダーを受けてからすぐに料理を提供できるでしょう。
また、シンプルな構造なので故障が少なく、耐久性も高いです。

一方で、ガスは都市ガスとプロパンガスを選ぶ必要がありますので、店舗を移転した場合など、これまで使っていたフライヤーが使えなくなることも考えられます。
加えて、安全装置はついているものの、ガスを使うことから電気よりは危険性が高くなります。

電気フライヤーは、温度管理がしやすく安全装置もついているため、初心者でも安心です。
また、排熱が少ないので、狭い厨房でも揚げ物で室温が急激に上がる心配がなく、夏場に模擬店を開くときでも快適に過ごせるでしょう。
油が酸化しにくいという特徴もありますので、コストを抑えられる点も大きなメリットです。

ただし、ガスに比べると火力は弱いため、大量に揚げ物をするときや高温調理が多い時には向いていません。

また、ガスフライヤーに比べると新品の購入代金はかなり高くなります。
光熱費に関しては、若干ガスフライヤーが安くなっていますが、短期間の利用であれば大きな差は見られません。

フライヤーの選び方

業務用のフライヤーにはそれぞれ特徴があることは前述したとおりですが、イベントや模擬店ではどのようなタイプを選べばよいのでしょうか。

以下に、フライヤーをレンタルするときの選び方について解説します。
いずれにしても、店舗の規模をどれくらいに設定するのか、一度に調理する量や店舗のスペースがどうなっているのかなど、自身の店舗に当てはめて考えることが重要です。

設置スペース

イベントや模擬店で揚げ物をする場合には、卓上型のフライヤーが基本です。
とはいえ、卓上型でもいろいろなサイズがありますし、ガスフライヤーは電気フライヤーよりも大きくなりやすく、プロパンガスを設置するスペースも必要になります。

また、揚げ物をするスペースだけでなく、接客や会計、出来上がった商品を陳列する場所なども必要になりますので、最大でどれくらいのスペースがフライヤーの設置のために用意できるかを確認してから探すようにしましょう。

熱源の確保

模擬店でガスフライヤーを使う場合、プロパンガスが基本です。
ただし、プロパンやホース、止め具などは自分で用意することになりますので、フライヤーのレンタル以外にも事前に手配しなければなりません。
プロパンガスが用意できて設置場所があれば、大量の揚げ物を一度に作れるので便利ですが、安全には十分な注意が必要です。

一方、電気フライヤーは電源さえあればすぐ使えますが、電気を引くことができない、あるいは十分な電力が供給されない場合には使えません。
他に電気を使用する設備や電源を確認しておきましょう。

調理する量

フライヤーをレンタルする場合、サイズが大きくなれば料金も高くなります。
揚げ物以外にも販売するものがある場合はそれほど容量の大きいフライヤーを使う必要はありませんが、揚げ物しか販売しないのであれば、容量が大きいフライヤーを借りておいた方が良いでしょう。

なお、短時間で調理したい場合には、容量が大きく火力の強いガスフライヤーがおすすめです。

一方、少量を調理するような場合には、場所を取らず誰でも簡単に扱える電気フライヤーの方が使いやすいでしょう。

店舗に合わせたフライヤーを探しましょう

このように、出店用のフライヤーにも種類があり、置き場所や熱源によって使える機種が限られてきます。
また、一度に揚げられる量や温度、使い勝手の良さなどを考えてレンタルしなければ、営業中に苦労することもあるでしょう。

フライヤーの特徴やサイズ、機能などを確認して、模擬店の規模や用途に合わせたものを選ぶようにしましょう。

フライヤーの作り方